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    185/365; "Song of the South" - All I Want

    • 2013.07.04 Thursday
    • 22:43
    JUGEMテーマ:Disney

     

    ―この記事を書いているのは四十九日のお棚上げ後ですが、―我らが最愛の祖父が極楽浄土へ旅立ちました。昨今では入退院を頻繁に繰り返しては居たものの、その容態は至って良好で言動や物腰に鈍ったところはひとつもなく、先の術後の経過も安定していた矢先の本当に前触れのないさりとて染み入るような臨終でした。

    前世紀の末にはじめて入院した日から、この瞬間を迎えるのが恐ろしかった。それは命に別状のない外傷を受けてのことだったけれど、いつかは祖父を看取るのだという事実が恐ろしくて堪まらなかった。だからこそ、そうすることが許される内は、私に出来得る限りすべてのことをただひたすらに遣りたいと思っていた。
    それなのに、ついぞお祖父ちゃんがこの手を煩わせることはなかった。その死後に聞かされたことには、自分で生前に葬儀社を手配して遺影まで撮ってもらっていたそうだ。私は何もしてあげられなかった。巷では、すべからく老後は"ピンピンコロリ"が鉄則とされるとはよく言われることらしいとは言え、その世話を焼くことで救われるのはむしろ家族の方なのかも知れないね。私は何もしてあげられなかった。

    こう言うと"孫馬鹿"みたいだけれど、お祖父ちゃんは本当に手の掛からない人だったね。でも、この何億倍だっていくらだって我儘を言ってくれてよかったんだよ。もっともっと面倒を掛けて欲しかったよ。それで"A Christmas Carol (クリスマス・キャロル)"のScroogeみたいに偏屈になって"こんな冷酷で無慈悲な守銭奴なんてとっとと耄碌しちまえばいいんだ!"って思わせてくれればよかったのに。そうすれば、こんなに重たい悲愴を携えることだってなかったのに。
    どんなことだってお祖父ちゃんのすることは、ひとつの例外だってなく私達のお手本だった。だから、実は分かっているんだ、どんなにお祖父ちゃんが長寿を全うしたところで、その生き様が決して歪曲なんかしなかったこと。そして、そんなお祖父ちゃんだからこそ、ただまっすぐにこれらの敬愛を集めたことも。たくさんの迷惑を掛けたのは、むしろ私達の方だったね。お祖父ちゃんは、私達家族全員にとっての誇りだったよ。

    まだまだ伝えたいことはたくさんあって、その枚挙に暇はないよ。お祖父ちゃんが一人居なくなっただけで家のなかは太陽を失った曇天のようだし、それを手にする主人を永遠に失くした湯呑み茶碗を見るたびにこの胸は締め付けられて張り裂けそうだ。この世にはもうお祖父ちゃんがいないなんて嘘みたいだよ。いまでもまだ玄関を開けてひょっこり帰って来てくれそうな気がする、在りし日々にそうだったみたいに"待たせて悪かったな"って言って。
    もうお祖父ちゃんが居ないなら私だって儚く召されたいって、いまでもそう思うよ。またお祖父ちゃんに逢いたいって。でも、それが叶わないのなら、せめて私もお祖父ちゃんのようになりたいって願うんだ。

    いつも誰にでも思い遣りを忘れずに"正義の人"で在り続けたお祖父ちゃんの意思を継げる人物でありたいよ。こんな風に根性がないばかりじゃなく、何の才能にも見離されるどころか後ろ脚で砂を掛けられる始末の私だけれど……いまからでも遅くないかな?
    その生前は無論のこと葬儀の後にさえもお客様が途切れずに弔問してくれ、誰もが口々に誉め句で讃えるお祖父ちゃんになるには程遠いのは分かっている。でも、かくなる上は、それを目標として生きるよ。この命の火の燃える内にはもう二度と相見えることがないのなら、願わくば同じ場所にたどり着きたいんだ。そのためにはたくさん徳を積まなくちゃね、かつてお祖父ちゃんがそうしたように。だから、私がいま為すべきことはたくさんある。そろそろ涙を拭かなくちゃだよね。

    とは言え、何からはじめたらいいのかも、これからどうするべきなのかも分からない。しばらくは、この志とふと顧みる現実との間いに揉まれて苦しむだろうことだけがはっきりと見える。お祖父ちゃんの道なりを准えるとしても、それは整備されていながらにして未熟な者には平易ではないんだ。特に言って、私のような愚者には小器用にはこなせないだろう。
    しばらくは、このblogとも距離を置くとしよう。いつ戻って来られるのかは分からない。もしかしたら明後日かも知れないし、一週間後かも、あるいは数年後になるとも……とにかく明言は出来ない。ただひとつ書けることは"戻って来る"ってことだけだ。ほんの少しだけ、何も考えずに全身全霊を注ぎ込みたいの。いまはただお祖父ちゃんのことだけを考えて居たいから。

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